ICT基盤の変化について
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ICT基盤の変化
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1980 年代のICT活用を「デジタル革命期」、1995 年から2005 年ころを「ネットワーク革命期」、2010 年以降を「ユーザー革命期」と表現されます。
1980 年代はコンピュータの中心が汎用機からパソコンへと変化する時期だったが、企業の基幹業務はいまだ汎用機で処理されており、技術の主な目的は人間の作業を代替する合理化でした。
もちろん、単なるコスト削減だけが目的だったのではなく、市場におけるシェア向上を目指す戦略的情報システム(SIS:Strategic Information System)の開発が盛んに行われていたのもこの時期になります。
ついで、ICT はクライアント・サーバーの時期へと移行しました。
クライアントパソコンとサーバーがネットワークでつながり、企業の基幹業務においても、ダウンサイジングという言葉とともに大型汎用機はクライアント・サーバー・システムにリプレースされていきました。
また、この時期は、インターネットの商用化が本格化した時期でもあり、企業がドメインを取得して電子メールを活用したり、ホームページを開設したりすることが一般的になっていきました。
インターネットというオープンなネットワークの普及で、企業間システムも広がり、販売だけでなく調達業務にも電子商取引が広がっていきました。この時期の企業における技術導入の目的は、調達から生産、販売、サービスにいたるまで、すべての業務を電子化し、ネットワーク化することでビジネスプロセス全体を変革することでした。
2010 年以降になって、SNSなどのソーシャルメディアが本格的に普及し、スマートフォンなどを使って消費者がいつでもどこでもインターネットにアクセスできる時代になり、ソーシャルなICTの時代になってきました。
この時代の技術の目的は、これまでのものに加えて、人間の知的活動を総合的にサポートすること、人間と人間の協働(コラボレーション)をサポートすることになります。
企業にとっては、ソーシャルメディアを活用して、組織内に閉じた知的財産を活用するだけではなく、よりオープンな「場」をつくり、多様な関係者とともに新しい価値を継続的に生み出せるかどうかが、成功のカギを握っています。
売り手と買い手、企業と消費者の関係は、単に前者が後者のために価値を創造して提供するのではなく、両者が共感しあい、同じ方向を目指して、新しい価値を共創することが重要のようです。